3歳からクラシック・ピアノを習い、中学生のころ、スティーヴィー・ワンダーの「Isn't She Lovely」を聴いて、「歌もすごいし、ワイワイしている雰囲気もすごい」と衝撃を受ける。大学生になって曲を書き始めると才能は一気に開花。22歳のときにシンガー・ソングライターとしてデビューし、楽曲提供や編曲では久保田利伸、SMAP、Kinki Kidsほかをサポートしている。
そんな経歴をもつ森大輔さんが8枚目のマキシ・シングル「いつかもしも」をリリースした。快活なメロディと切ない歌詞を鮮やかに組み合わせたポップ・ソングだ。
「外出しているときにメロディが浮かび、メロディと相性のいいアレンジや歌詞と合わさることで、固まりとして勢いの出る曲になるんじゃないかという予感がありました。たしかにメロディと歌詞のギャップが面白いかなと思いながら作っていた部分はあります。“いつかもしも君を忘れられるなら”っていう歌詞は、ポジティブにもネガティブにも取れるという不思議な感覚を僕自身が持っているので、それが曲全体に広がっていればいいかなと思っています」
カップリングのバラード「灯火」は“いつの間にか僕は大人になった 想像してた大人とは違ってたけど”と歌い出される。
「気持ちのリアリティはすべての曲に入れ込んでいるつもりなんですけど、結果的にこれだけはっきりと自分の体験が全面に出た曲は初めてだと思います」
影響を受けたニュー・ソウルをはじめとする音楽の要素とクラシックの素地を自由に混ぜ合わせて、メロディアスかつキャッチーな曲をつくる森さんは料理も好きなのだそう。
「レシピを見ないで作るほうが楽しいというのは、性格が出ていると思います。最近のおすすめは“タコわさパスタ”ですね。フライパンにオリーブオイルを入れて、タコわさびに軽く火を通し、茹でたパスタに絡めます。塩はちょっとで十分。仕上げに細切りの大葉をトッピングします。タコを加熱し過ぎないのがポイントです」
贈り物にしたい1曲は、キャロル・キングの「You've Got A Friend」を選んだ。
「友だちが落ち込んでいて元気がないときに僕がかけてあげられる言葉は、“ずっと友だちだから”、それにつきるかなと思って。ぴったりの曲なんですよね」 |