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***No.45
建築家 リカルド・トッサーニさん&インテリア・デザイナー 糸田敦子さんの
「イタリア・大好きおふくろさんの味」
どこか懐かしいいい匂い、慣れ親しんだ味わい、そして安心感……。
“おふくろの味”っていいなー、としみじみ思うことありませんか?
さてさて、今回は建築家・リカルド・トッサーニさんとインテリア・デザイナー・糸田敦子さんのご自宅を訪問し、おいしいイタリアの“おふくろさんの味”を堪能してまいりました。
Photographs by Masahiro Kawada
建築家として第一線で活躍しているリカルド・トッサーニさんは、南オーストラリアの州都・アデレードのご出身(ご両親はイタリア・フィレンツェのご出身で1949年にアデレードに移住した)。ここはバロッサ・ヴァレーやアデレード・ヒルズをはじめ、世界的に有名なワイナリーが集中するいわゆる”ワイン地方“であり、それはそれは自然環境に恵まれたところだ。
リカルドさんはアデレード大学で建築を学んだのち、イタリア・フィレンツェ大学で講師をしながらさらに建築を勉強、その後アメリカ・ハーバード大学(大学院)で都市計画を学んだ。
その後ロサンジェルスの建築事務所で敦子さんと出会い、13年前に結婚。敦子さんは女子美術大学を卒業後、インテリア・デザイナーとして入社した会社でリカルドさんと知り合ったのである。
そしてお二人は東京で仕事を始め、これまでにホテルやリゾート、住宅、オフィス、そして都市計画とさまざまなプロジェクトを手掛け、国内外で数々の賞も受賞。現在は、東京・中目黒に事務所を構えている。
僕はお二人とは古いお付き合いで、これまで何度もお酒を飲んでいるのですが、敦子さんもリカルドさんも食べることが大好き。また、敦子さんがリカルドさんのお母様から「ニョッキの作り方」など料理を教えてもらっていることをよく聞いていた。この直伝の料理がまたホームパーティなどで大好評。今回は本物のイタリアのおふくろの味を敦子さんとリカルドさんに作っていただいた。
「母親の作る料理は全部好きですが、真っ先に思い浮かぶのは”ラグーソース“です。例えば大学に通うときなど実家を離れるときには、ぼくは決まって母親が作ってくれたこのソースを持っていきましたね」とリカルドさん。
さて、今回はそんな「ラグーソース」を使った料理をいただいた。『コトレッタ・アルウミド』(平べったくしたカツレツをラグーソースでコトコト煮込んだもの)と『ポルペティーネ・コン・ラグー』(ほうれん草とリコッタチーズのニョッキにラグーソースがたっぷり)の2品。どちらも名前は複雑だが味わい深いもので、おふくろの味というのはレシピよりもココロという、やはり凄いものがある。レシピを越えているのだ。
リカルドさんが実家を離れるときに持っていった気持ちもよーく分かる(私も『コトレッタ・アルウミド』を自宅に持ち帰らせてもらい、その日の夜と翌朝はバゲットにはさんで食べました)。
ところで、リカルドさんのお母様はアデレードに住んでいる。では、敦子さんはいったいどのようにして料理を教わっているのだろう?
聞けば、リカルドさんが帰るたびにお母様が料理をしている姿を必ずビデオで撮影してきて、敦子さんはそれを見て料理を勉強しているのだそうだ。また、敦子さんがリカルドさんの実家を訪れるときには、必ずお母様と一緒に料理を作るという。
「私はイタリア語は話せませんが、たとえ言葉が通じなくても、一緒に料理を作ることで十分に楽しみながらコミュニケーションがとれます。料理に言葉は必要ありませんから」。
最後に、リカルドさんに「どんなときに敦子さんが作るおふくろの味が食べたくなりますか?」と聞いてみた。すると「エニータイム!(いつでも)」と即答であった。
現在、敦子さんの実家ではイタリアの野菜を栽培しているという。敦子さんのお母様が作った野菜を使って、リカルドさんのお母様から教わった料理をつくる…。お二人の食卓には、日本とイタリアの”おふくろさんの愛情“が詰まっているのである。

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リカルド・トッサーニさん
1957年アデレード生まれ。ホテルやリゾート、住宅、都市計画等さまざまなプロジェクトを持ち、また建築のみならず、プロダクトデザイン・家具・グラフィックデザイン・彫刻等も手掛けている。株式会社リカルド・トッサーニ・アーキテクチャーのチーフアーキテクト。
糸田敦子さん
秋田県生まれ。インテリアデザイナー。女子美術大学卒業後、ロサンジェルスの建築事務所でリカルド・トッサーニさんと出会う。株式会社リカルド・トッサーニ・アーキテクチャー代表取締役。 |
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まずはリコッタチーズとほうれん草(葉の部分のみ)と塩、コショウ、ナツメグ少々をミキサーにかけてピューレ状に。そこにデュラムセモリナ粉を加えてかき混ぜます。それを薄力粉をまぶしながら約10センチぐらいの大きさに丸めていき、沸騰したお湯の中へ。浮いてきたらよく水を切ってお皿へ盛りつけ、上からラグーソースをと粉チーズをたっぷりかければ完成。ラグーソースの代わりに、溶かしたバターをかけても旨いよ。

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挽肉とパセリ、たまねぎなどのみじん切りを炒め、トマトピューレ、赤ワイン(たっぷり)、オレガノなどを加えて1日じっくり煮込んでおいたラグーソースをワインとともにミキサーへ。それを火にかけレモンの皮を加え、そこにあらかじめ作っておいたカツ(ハンマーで叩いて平べったくし、なるべく細かいパン粉をまぶしてオリーブオイルで揚げよう)を投入。塩、コショウして弱火で1時間ぐらいグツグツ煮込めば出来上がり。

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