
寺井シェフの洋菓子ワールド〜チョコレートとスペイン産アーモンドで作った、自家製プラリネを合わせた大人の一品「ノワール ラフィネ」、自家製マロンコンポートをコーヒー風味の生地と合わせた「シャタン」、シュー生地を器状に焼き上げ、カスタードクリームとキャラメル風味のバナナを合わせた「カスレット」等々……。見た目ではなくあくまでも味にこだわる、という寺井シェフの言葉通り、ひとつひとつが強烈な味わいの印象を残す。
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JR目白駅から商店街を歩いて7分、パティシェ寺井則彦さんのお店「エーグル ドゥース」がある。オープンは今年の2月。それまで寺井さんは四谷「オテル ドゥ ミクニ」でシェフ・パティシェを7年間務めていた。そこで、一体どんな仕事をしてきたのかというと、パティスリーで売られるケーキ作りはもちろんのこと、オーナーシェフである三國清三さんの作り出す料理のデザートを任されていたのである。これは、毎月内容が変わる前菜、魚料理、肉料理、チーズと流れるコース料理のフィナーレを任されるということ。(しかも「オテル ドゥ ミクニ」ではアヴァン デセールといって2皿出すことも多い)。
では、世のパティシェ達がこういった経験をしているかとういうと、パティスリーでのお菓子作りのみを経験する方が圧倒的に多いのである。
「パティスリーのお菓子とレストランのデセールはまったく発想が違います。季節の素材を取り入れた料理に合わせ、毎月何種類もの新作を考えていきます。そのアイデアを出すのは苦労でもあり、楽しみでもあります。僕にとっては三國シェフとの経験はとても大きいし、何より創造力が鍛えられました」と語る。デセールはコース料理の印象の決め手となる存在。寺井さんは第一線の場で長年腕を磨いてきたのである。
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