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松木直也のマイイートロード
***No.54

プロ・スノーボーダー 鬼頭 功さんの
We Love Miso! 味噌でおいしくなるぞのイタリアン、
とっておきの料理です。』


今や“Miso Soup”は万国共通の言葉。味噌は日本が世界に誇る食文化のひとつになっている。
そこで今回は、プロ・スノーボーダーとしてご活躍している鬼頭功さんをゲストに迎え、
味噌汁をおいしく作る秘訣から味噌をオシャレに楽しむ方法まで、その魅力を徹底追求。
味噌は旨い!味噌は凄い!味噌は偉い!と、しみじみ実感した1日でありました。

写真:川田雅宏

プロ・スノーボーダー 鬼頭 功さんの『We Love Miso! 味噌でおいしくなるぞのイタリアン、とっておきの料理です。』


プロのスノーボーダーとして、国内外を問わず数多くの大会に出場している鬼頭功さん。スノーボードクロスのコース・プロデュースやスキー場を利用したイベントの企画、また得意な料理やテレビ、雑誌の取材など、その活躍は多岐にわたる。

 以前も一緒に仕事をさせてもらったことがあるのですが、彼の性格をひとことで言えば、何事にも一生懸命でチャレンジ精神旺盛な冒険の男である。そのことは鬼頭さんのこれまでの経歴が物語っているので、ここで鬼頭さんの仰天プロフィール ・ベスト3をカウントダウン形式で紹介しておく。

〈第3位〉サッカーに明け暮れていた高校3年のとき、テレビで南米のサッカーを見て「自分の目指すサッカーはコレだッ!」と直感。卒業後、アルゼンチンが地球のどの辺にある国かも分からぬまま、単身アルゼンチンへの留学を決意。現地のチームに所属しサッカーで生計を立てた。

〈第2位〉サッカー留学から帰国後、日本でサッカーを続けるという選択肢もあったが、一転料理の世界へ。東京のイタリアン・レストランで修業を積んだ。

〈第1位〉23歳のとき旅行でイタリアへ。ところが、初日にローマで所持品を盗まれてしまう。言葉も通じない国で、お金もアテも無いという最悪の事態。普通なら大使館にかけ込んで帰国するところだが、鬼頭さんは「イタリアで盗られた分はイタリアで稼いでやる!」と、なんと現地(トスカーナ地方シエナ)のレストランで約1年間の料理修業を敢行。お金を使うつもりで訪れたイタリアでお金を稼いで帰国した。

 さらに、最近はロッククライミングにハマり、つい先日も世界中のロッククライマーが憧れるカリフォルニアのジョシュアツリー国立公園で山に挑んできたという。また、アウトドア・エッセイストの木村東吉さんの友人でもあり、ともに料理の腕にさらなる磨きをかけている。

 今回は、そんな鬼頭さんに「味噌を使っておいしいイタリアンを作ってください」と、無理難題を承知でお願いした。すると「レバーに味噌を混ぜてペースト状にして、それをバゲットに塗ったらおいしいんじゃないでしょうか?」など、イタリアン的面白いアイデアが。

 まずは味噌について学ぶべく、神奈川県座間市にある味噌専門店『まさきや』へと向かった。

 『まさきや』のご主人である高橋敏之さんは、日本料理店からラーメン屋に至るまで、さまざまな飲食店にオリジナルでブレンドした味噌を提供している“味噌博士”である。

 到着するなり、博士は「実は味噌とイタリアンはよく合うんです」と凄くあつく語り、自ら厨房に立ち味噌ドレッシングを作ってくれたのである。その味を確認した鬼頭さんは「イタリアンそのものです!」とビックリ。

 また、 「通常の味噌は酵母菌が生きている状態なので、オリーブオイルに混ぜようとしても分離してしまいます。でも、味噌を加熱して酵母菌の働きを止めることで、混ぜることが可能になるんです」というご主人のアドバイスに「なるほど!」と大きく頷く。

 さらに、「肉料理にはどんな味噌が合うか?」「魚料理には?」と熱心に質問。対談は3時間にも及んだ。

 その後、場所を移して実際に料理を開始。鬼頭さんは『味噌とレバーのクロスティーニ』『茸と牡蠣のリゾット』『やまと豚のグリル バルサミコ、味噌ソースがけ』の3品を作ってくれた。

 いずれの料理も、味噌が入ると、「エッ! こんなに旨くなるの」と驚きの連続であった(ワインにも合います)。そして何より、鬼頭さんのアイデアがいい。 例えばリゾット。「味噌汁はきのこ類と合うし、味噌鍋は〆に雑炊にすると旨いんだから、リゾットにしてもイケるに違いない!」と考えたそうだ。また、やまと豚のグリルのソースは、日本の『酢味噌』をヒントに、 「味噌と酢が合うのだからワインビネガーやバルサミコ酢とも合うのでは?」と閃いたという。いつも新しいことに挑み続けている鬼頭さん。だからこそ、誰が食べてもおいしいという発想が生まれるのだろう。

 「味噌はとても身近な存在ですが、正直、赤味噌か白味噌かの違いぐらいしか知りませんでした。でも今回、『まさきや』のご主人のお話を聞いて、その奥深さに感動しましたね」

 ちなみに、『まさきや』でお話を聞き終えたあと、ご主人がその場で味噌汁を作って振る舞ってくれた。そして、その味噌汁を口にしたとき、鬼頭さんはこんなことを語っていた。

 「仕事柄、海外に長期滞在することもありますが、帰国して『日本に帰ってきたんだなぁ…』ともっとも実感させてくれるのが、味噌汁なんです。ホッとするというか、味噌汁には他の料理にはない安心感のようなものがありますね」

 味噌汁は体調や気分に関係なく、どんなときでも優しく、そしてあったかく我々を迎えてくれる。今回の取材では、味噌がイタリアンに合うという新しい発見とともに、味噌のありがたさ、大切さを再確認することができた。味噌を楽しむことは、日本人に与えられた特権なのだ。

  さあ、みなさんもぜひ、自分なりの味噌の楽しみ方を探してみてください。
 

 
PROFILE

鬼頭 功さん
1975年千葉県生まれ。プロ・スノーボーダーとして国内外のスノーボードクロス大会に出場する傍ら、大会のコース・プロデュースやスノーボード関連製品の企画にも携わる日本のスノーボーダーのパイオニア的存在。「スノーボードを通じて、夢を持つことの素晴らしさを伝えたい」との思いから、スノーボード・スクールやスノーボード・キャンプ、ツアーなども積極的に開催している。


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We Love Miso!

まずは、マイ味噌選びからはじめよう


プロ・スノーボーダー 鬼頭 功さん  
1杯の味噌汁をさらにおいしく味わうためには、まず味噌に興味を持つことが肝心。現在、全国には約1,300の味噌蔵があると言われ、蔵ごとに味わいはさまざま。味噌汁ひとつ作るにしても、具材(大根、豆腐、かぼちゃ、山菜、しじみetc)ごとにそれぞれ適した味噌があるのです。「今日は豆腐を使った味噌汁だから、京都の白味噌でも使っちゃおうかしら?」なんて迷うのも味噌の楽しみのひとつ。料理に合わせてお酒を選ぶのと同じように、具材に合わせて使う味噌を変えてみよう。
プロ・スノーボーダー 鬼頭 功さん

全国の主要味噌一例
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ジョーシキにとらわれることなかれ


『まさきや』のご主人は、「味噌汁の具材に定番はあってもルールはない」と力説する。そこで、エッ!?と驚く具材を使って創作味噌汁を作っていただきました。ただし、より高度な味噌選びが必要になるので、創作活動に励むのは基本的な味噌汁を上手に作れるようになってからにしよう。

焦がしネギ+煎餅   アボカド+紅ショウガ   リンゴ+レタス
焦がしネギ+煎餅
まず鍋にネギを入れて焼き、そこに鰹ダシを加えてネギの香りを閉じ込め、最後に味噌を溶く。仕上げに細かく割った煎餅をパラパラッとかけます。
  アボカド+紅ショウガ
昆布ダシの中にアボカドを投入したあと、火をつける。グツグツしはじめたら味噌を溶き、すぐ火を止める。紅ショウガを盛りつけて完成。
  リンゴ+レタス
これは上級編。鍋でリンゴを炒め、そこに昆布ダシとざっくりちぎったレタスを加え、そのあと味噌を溶く。おやつなどで余ってしまったリンゴを無駄にしないためにご主人が考案
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お味噌のことならお任せあれ
まさきや 今回取材にご協力いただいた『まさきや』は、全国約60種類もの生味噌を100gから量り売りしてくれる味噌専門店。お店にはお客さんの“味噌カルテ”なるものがあり、各家庭の好みに合わせて味噌を選んでくれたり、オリジナルで味噌をブレンドしてくれます。味噌の知識がなくても、ご主人が分かりやすく説明してくれるので安心。マイ味噌選びに最適です。
全国の味噌 まさきや  <住所>神奈川県座間市相模が丘3-34-11  <電話>042-767-5350 
<営業時間>11:00〜19:00 <定休日>月曜日  http://www.omisoya.com


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ジマンできちゃうミソ・イタリアン!


やまと豚のグリル バルサミコ、味噌ソースがけ  

やまと豚のグリル バルサミコ、味噌ソースがけ
〈作り方〉
@やまと豚ロース(ステーキ用)にニンニク、クレイジーソルト、ローズマリー(生でも乾燥でも可)、オリーブオイルであらかじめ下味をつけておく。
A@をフライパンで焼く(火が肉全体に通るよう弱火で両面をじっくり焼こう)。
BAを焼いているうちにバルサミコ酢を別のフライパンで火にかけ、水分を飛ばす。
CBに味噌を溶かした赤ワインを加える。アルコール分が飛んだら、さらにマッシュルームを投入してソースを作る。
DAの肉全体にしっかり火が通ったら、最後に強火で両面に焼き目をつける。
Eお皿にルッコラを敷き、その上にDの肉を盛りつけ、最後にCのソースをかければOK。

 

     
赤玉味噌   〈使用した味噌〉 
赤玉味噌
大阪の甘口味噌「さくら味噌」と東京の甘口味噌「江戸甘」を砂糖、酒、みりん、卵黄と合わせ弱火で練った『まさきや』オリジナル味噌。

味噌とレバーのクロスティーニ  

味噌とレバーのクロスティーニ
〈作り方〉
@フライパンにオリーブオイルと刻んだニンニク(あとでフードプロセッサーにかけるのでざっくりでOK)を入れて弱火にかけ、ニンニクに焦げ目がつくぐらいまで炒める。
A@に水分を絞ったタマネギを入れて炒め、さらに牛レバーも加えて炒める(レバーはあまり火を通しすぎるとパサパサになってしまうので、軽く火を通す程度がベスト)。
BAからレバーとタマネギとニンニクを取り出し、そこに味噌の塊を入れて軽く加熱する。
C炒めたレバーとタマネギ、ニンニク、味噌をフードプロセッサーにかけ、それをトーストしたバゲットに塗ればでき上がり。

 

     
クルミ味噌   〈使用した味噌〉
クルミ味噌
『やまと豚のグリル バルサミコ、味噌ソースがけ』で使用した「赤玉味噌」にクルミも一緒に練り込んだ、『まさきや』の自家製味噌。

茸と牡蠣のリゾット  

茸と牡蠣のリゾット
〈作り方〉
@フライパンにオリーブオイルとみじん切りにしたニンニクを入れて弱火にかけ、ニンニクに焦げ目がつくぐらいまで炒める。
A@にまいたけ、しめじ、エリンギを入れてじっくり炒める。
BAを炒めているうちに、白ワインで溶いた味噌を別のフライパンで火にかけ、アルコール分を飛ばす。そこにバターを加えて牡蠣を炒める。
CBから牡蠣を取り出し、その煮汁をコンソメスープ(水1Lに対して固形のコンソメ4個)に混ぜる。
DAに洗ったお米を入れ、Cのスープを4〜5回に分けて加え(水気がなくなったら足してを繰り返す)、焦げないよう混ぜながらお米が透き通るまで煮る。
EDのリゾットをお皿に盛りつけ、そのまわりに炒めた牡蠣を添えて完成。

     
母ごころ   〈使用した味噌〉
母ごころ
5種類の味噌を塩分を調整しながら合わせた、『まさきや』自慢の一品。具だくさんの味噌汁や鍋にオススメ。

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鬼頭さんにスノーボードを教わっちゃう! スノーボード

4月末までの期間、鬼頭さんによるスノーボードのプライベート・レッスンが開催されます!毎回8名限定という少人数制なので、本物の“プロ”にいろんなことを教えてもらえるチャンス。「スノーボードのテクニックというよりも、スノーボードの本当の楽しさをレッスンを通じて伝えていきたいですね」と鬼頭さん。ときまさにスノーボード・シーズン。気になる方は鬼頭さんの公式ブログをチェック!
http://ameblo.jp/kitoh-isao

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